2011年 10月 31日
南部鉄器カラーポットの製作現場から 『盛岡の工場だより』第1話 |
南部鉄器カラーポットは、盛岡の工場で作られています。
そこで、職人さんたちの熟練した技術や、
ものづくりに対する思いなどを少しずつでもご紹介できたらと、
これまでオドゥラデメールのメールマガジンで掲載してきました。
今日は、その「盛岡の工場だより」の第一話を
写真とともに、ご紹介させていただきます。
南部鉄器を作る工程のいちばん始めは、鋳造という作業です。
古代からある加工方法で、
鉄を溶かし、砂でできた鋳型に流し込むことを言います。
溶かした鉄のことを、工場では「湯」と呼んでいますが、
鉄を溶かすには1500度という温度に熱しなくてはなりません。
ただでさえ暑い夏には、考えるだけでもとてもキツイ仕事です。
体感温度は40度にもなり、扇風機をつけても風が熱風に感じるほど!
やけども日常茶飯事です。
俗に3Kと言われる、きつくて、きれい(華やか)ではなく、
危険な仕事ではありますが、
製品の出来上がりの良し悪しが決まるとても重要な段階です。
成分や温度、鋳型に流し込むタイミングによっても、
鉄の厚さや形が変わってしまうため、
熟練の職人だけができる専門職なのです。
オドゥラデメールの南部鉄器カラーポットは、
そんな過酷な作業を経たからこその、素晴らしい仕上がり。
日本が世界へ誇る伝統工芸品を、
ぜひ、たくさんの方に使っていただきたいと願っております。
by au-dela_des_mers
| 2011-10-31 14:36
| ファクトリ−